だからって終わってるわけじゃない

・・からツライのかもしんないけど

File No.17 ハルミちゃんのお兄ちゃん

 

小学生の頃、よく遊んでいたのが2つ年上の女の子ハルミちゃんだった。

 

ハルミちゃんは3人兄弟の末っ子で

上にお兄ちゃんとお姉ちゃんがいた。

 

気が強く面倒見がいい性格で

 

男子との決闘の際も先陣をきって闘っていたし

(決闘を仕掛けたのもハルミちゃんだった気がする)

 

スキップのやり方から自転車の乗り方・目に虫が入った時の対処法まで、全部ハルミちゃんに教わった。

私にとってハルミちゃんは怒ると怖いけど、とても頼りになるお姉さんだった。

 

私たちは毎日のように一緒に遊んだ

 

ある時

 

私の中でエプロンが流行る。

テレビで見てふと(おしゃれじゃね?)と思い、思うといてもたってもられなくなった。ダメ元で母に、私でもつけられるようなエプロンを持っていないか聞いてみる。

 

「好きなの選びな」

 

母はタンスの一番上の引き出しにエプロンをぎっしり隠し持っていた。

私は喜々として引き出しをまさぐる

 

割烹着もおもしろいけどサイズが合わない。

肩からかけるタイプもまだ大きく

 

結局、水色の腰から下のエプロンしか付けられなかった。

 

まあるいフォルムにフリルの縁取りがあり、ポケットが1つついている。

後ろで蝶々結びしたらなかなかいい感じだ。

 

さっそく外に出かけてみたくなり、ハルミちゃんに電話する。

 

「今日はみんな、エプロン付けて遊ぶことにしよう」

 

ユミちゃんにも連絡し、公園で落ち合うことになった。

 

「いいな~ユミちゃんの」

「カノちゃんだってかわいいよ」

 

なんだかティーパーティーにでも出かけるみたいだ。

二人で褒め合っていると、遅れてハルミちゃんが到着

 

「ゴッメーン、遅れた」

 

その姿を見て私とユミちゃんは固まった。

 

「・・いいよ~」

「ハルミちゃん・・それって」

「うん、兄ちゃんが家庭科で作ったやつ」

「・・力作だね」

f:id:kano8:20180703223842j:plain

力作というか・・抜作である。

 

「じゃ、行くか?」

 

意気揚々と歩き出すハルミちゃん

後に続く私とユミちゃんは心の中で叫んでいた

 

(なんでそれ?!)