だからって終わってるわけじゃない

アラフォー、バツイチ、ヒキニート、だからって終わってるわけじゃない・・からツライのかもしんないけど

沖縄編13 ―ちょんまげふんどし姿の女にしか欲情しないという変態的な性癖―

 

いつから起きていたのかわからない、手探りで携帯をとり時間を確認する。

 

4時だった。

 

旅の疲れ、室内と外気の気温差に適応しきれない体、眠り薬

それらをはねのけての4時間睡眠。

もう繊細なのか図太いのかわからない。

 

(オーケー、かえって都合がいいさ。)

 

今日は朝日を見に行くのだから。ネットで調べたら東の海岸にいい場所があるらしい。ゆるい計画性、独断即決、なんと気持ちがよいことか。

 

 

友達はまだ小さい子供に離乳食を作るため、布団から出たころかもしれない。

 

 

突然焦りのような感情がこみ上げてきた。

 

 

みんな一生懸命働いてるのに、私だけのん気に沖縄

同世代の人たちは仕事でキャリアを積んだり、子育てしたり。

会社員・主婦・母親・エステティシャン。なにかしらの肩書を持っていて、ある程度の地位についていて然りの年齢だ。

 

私はここで何をしているの?人に言えるような肩書は全部なくした。

 

「楽しむしかないよ」

 

元夫の言葉を思い出す。

きのう遅くまで電話で話していた。離婚後も食事したり、おもしろい動画を見つけたらメールで教えあったりしている。沖縄行きを後押ししてくれたのも彼だけだった。家計が一緒の頃なら決して許してはくれなかっただろうから、少し寂しい気もするが、二人の関係はこの形で落ち着いている。

 

離婚を考えていると打ち明けた時

 

親や友達はわかりやすい説明を求めた。借金だとか暴力だとか浮気癖だとか、ちょんまげふんどし姿の女にしか欲情しないという変態的な性癖が発覚したとか

 

「それじゃあしょうがないよね」

 

と言える飲み込みやすい理由を提示する必要を感じた。

独身の頃は気ままに旅に出かけたり、恋愛を謳歌していた友達でさえ"我慢が足りない"と私を責める。

 

一度結婚したのであれば続けるべきなのだ。

 

みんな我慢してるのに1人だけ抜けるなんて許さない。そんなのズルい。切羽詰まった圧力があった。

だけどなだめたるように助言してくる人達の中に、私たち夫婦が陥ってしまったどうしようもない負のループを断ち切る方法を教えてくれる人はいない。

 

「自分で自分を縛るところあるよね」

 

「どういうことですか」

 

「なにかやろうとしても、あれこれ考えて動けなくなるでしょ。」

 

「そんなカードが出てるんですか?」

 

「ほら、ここに」

 

占い師さんの指したカードには、ロープでグルグル巻きにされた私の姿があった。

 

 

 

 

ちょっと横になるつもりが二度寝していたらしい。

カーテンから漏れる光が眩しかった。

 

(朝日は明日に延期だな。どうせ上るし)

 

今日もお笑いステージの予定は詰まっているけれど、開演までどこかに行こう。

そう遠くなくて一人でも楽しめる場所、私はコンビニで買った大根サラダの袋を開け、ドレッシングをかける。袋に割り箸をつっこみながら、ホテルのロビーでもらったパンフレットを眺めていた。