だからって終わってるわけじゃない

アラフォー、バツイチ、ヒキニート、だからって終わってるわけじゃない・・からツライのかもしんないけど

沖縄編4 ー一番安いところー

「うえええええ」音・及び胃の内容物をひとかけららも放出することなく無事、沖縄に着陸。

 

荷物を引きずって外に出ると、むっとした空気が数百キロ南下してきたことを教えてくれる。

 

レンタカー乗り場へ向かう。

 

沖縄独特のルールかは知らないが、レンタカー会社に"空港前店"とついていても実際は車で十数分かかるところがほとんどで、予約の際便名を伝え車のあるところまで送迎してもらうシステムになっている。私はネットで一番安いところを予約していた。

 

すでに何台もの送迎バスが停まっており、夏空の下ピシとスーツできめた人たちが到着したばかりの予約客を笑顔で誘導している。

 

人の間をすすんでいくと、混みあう道の真ん中にぽっかりと空いたスぺースが見えた。アロハを着た強面のおじさんが退屈そうに座っている。フリーマーケットで、売る気のないオブジェを出しているようなたたずまい。

 

(違うよね違うよね違うよね・・)

 

祈るような気持ちで近づいていくと、まさかというかやはりというか私が予約した会社の人だった。

 

声をかけ名前を記入すると、少し待つように言われる。

 

周りはどんどん人が来るのに、この会社を利用しているのは私だけのようだった。不安になってくる。

 

「誰も来ないね、じゃ行きましょか」

 

おじさんがどこかに連絡すると、会社のロゴの入った立派なバスの間に、素のままのオンボロハイエースが滑り込んできた。

 

(乗らない・・わけには行かないんだろうな)

 

全体的なうさん臭さに警戒心が高まっていく。いざという時、攻撃しやすいよう私は運転席の真後ろに座った。南国とはいえ同じ日本、このままかどかわされるなんてことはないだろう。それに他にお客がいないということは手続きも早く済むし、混むとこよりも対応は丁寧かもしれない。運転手さんと話が弾んで、地元の人しか知らないおいしい沖縄料理の店を教えてもらえたりして。自分を励まし明るく挨拶する。

 

「お願いしまーす」

 

「・・・」

 

無視か。時折バックミラー越しに目が合うが、一度スルーされている身でこちらから尻尾を振るようなマネはしたくない。

 

そこから20分、無言のドライブが続いた。