だからって終わってるわけじゃない

・・からツライのかもしんないけど

子供はワルが好き

 

兄は子供に人気がある。

親戚の子たちが家にくると真っ先に兄の元へ駆けていく。

 

金だと思う。

 

お年玉をエサに子供達をたぶらかしているのだ。

健全な心の持ち主である私(小5のお年玉で対話可能距離7メートルの無線機を購入)は経験上、子供に大金を預けてもろくなことにならないとわかっているので

 

正月の挨拶に「お年玉~」と駆け寄るチビッ子どもを

愛情たっぷりの相撲稽古でいなし続けていたのだが

 

 

(どうやらアイツ、金がないらしい)

 

 

と勘づいたらしく、三場所目から寄っても来なくなった。

 

 

ボケモンゴーが流行ったとき兄は私に携帯を持たせ、レアポケモンを探して毎日のように車を出した(アラフォーの兄妹がそろって山中の獣道をドライブしている方がよほどレアなような気がするが)少年の心を失っていないためか、甥っ子とは特に仲が良い。

 

甥っ子は兄に高い高いをしてもらったり、タブレットでおもしろ動画を見せてもらったりする。いっぽう私は、兄の命で汚部屋に侵入しようとする姪っ子達を阻止するため、反対側からドアを抑えたりする。

 

(あなた達を正しく導きたい、それだけなのにどうして私の愛が通じない?!)

 

乱暴に叩かれるドアを背中に、心の中で涙を流した。

 

あくる日、また甥っ子たちが来る。

私も子供達の記憶から抹消されないよう部屋からでて、居間でお絵かきなんぞすることにした。

 

「アニく~ん」

 

甥っ子はタブレットを手に兄の膝にのる。

 

 

 

「その人、昔きみの父親をベルトでしばき回してたからね!!」

 

 

 

叫びたい衝動にかられたが、甥っ子のママもそばにいるのでやめておく。

 

「いいな~」

「次わたしね~」

 

お絵描きしていた姪っ子達まで兄のところへ行きたがる。

歯噛みする私の横で、兄と甥っ子はユーチューブの話をしだした。

 

「いつも見てるの?」

 

「うん」

 

「誰好き?」

 

「ヒカキンと~、あとねー誰だっけ」

 

f:id:kano8:20180702181437j:plain兄、最強ユーチューバーを教え込もうとしてママに警告を受ける。