だからって終わってるわけじゃない

アラフォー、バツイチ、ヒキニート、だからって終わってるわけじゃない・・からツライのかもしんないけど

アニサキスハル3 ―キャバクラの人間模様―

 

ヒメちゃんは、我が家で初めて迎えた血統書付きのワンコだ。

 

父の知り合いがオスとメスを飼っていて、子犬が産まれたからと1匹分けてくれたのだ。

 

家では野良育ちの流れ者や引き取り手のない雑種犬しか飼った経験がなかったが、それだけ犬の扱いには慣れている。血統書なんて付いてようがいまいが関係ないと思っていた。

 

しかし、ヒメちゃんは今まで飼ったどのワンコとも違う。

 

賢くすぐに人の言葉を理解できるのだが、気分屋で怒りっぽい。

呼んでも来ないし、寝てる頭をなでようとすると「ギャウ」と怒られる。

 

気位の高いお嬢様といった感じだ。

 

みんな最初戸惑いはしたものの、ヒメちゃんのツンデレな性格の虜になった。車も平気だったので色んな所へ行った。海に山に湖に、ヒメちゃんは家の末っ子としてみんなにかわいがられていた。

 

そこへ突然、ライバル登場である。

 

内心気が気じゃなかっただろう。

 

兄はなるべくヒメちゃんを優先しようと心がけていたが

子犬は手がかかる。

 

「ハル、ミルク飲もっか」

 

「ハル、おもちゃだぞ~」

 

(アイツこないだまでアタシにメロメロだったくせに、白黒にかまってばっかじゃない。気に入らねぇ)

 

と思っていたかは定かじゃないが、ヒメちゃんはすねた。

 

たびたび居間の隅っこや廊下で、これみよがしにすねてみせていた。

兄が機嫌をとろうと近寄っていく。

 

「ヒメちゃ~ん、どうしたこんなところに座って。こっちでみんなと・・」

 

 

 

「ギャワン!」

 

「いってー、咬まれた」

 

痛がる兄にオモチャを見せようと運んでくる子犬。

 

不動のナンバー1が天真爛漫な新人に嫉妬、店長(兄)は板挟み

 

 

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キャバクラの人間模様をみているようだった。