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だからって終わってるわけじゃない

アラフォー、バツイチ、ヒキニート、だからって終わってるわけじゃない・・からツライのかもしんないけど

まちのこどもといなかのこども

過去

”まちのねずみといなかのねずみ”という童話がある。ふとした拍子で出会った2匹のネズミが互いの住処を訪ねあい、都会と田舎の生活を体験するのだが・・要約すると、やはり自分の慣れ親しんだ場所が一番だよね。というような話だ。

 

似たような話を知っている。

 

昔むかしあるところに、田舎の子供がおりました。明るく活発な田舎の子供は、あるイベントに参加することを思い立ちます。都市部から小学生を呼び田舎の子供たちと交流させる、というものでした。

 

参加者は親元を離れ、キャンプ場で数日生活を共にします。不安はありましたが、友達も一緒なので安心です。田舎の子供は、大きなリュックを背負い集合場所に赴きました。

 

街の子たちと田舎の子たちは半数ずつで班をつくり、テントで眠ります。テントを張り寝る場所を決めていると

 

ある田舎の子が「北枕はダメ」と言い出しました。北枕とは北側に枕、つまり頭を向けて寝ることです。死者を送る際、北側に頭を向けて寝かせることから、北枕で寝るのは不吉という言い伝えがありました。

 

しかし、テントを張る場所は緩やかな丘になっています。北をさけると斜面の下側へ頭を向けて寝なければなりません。街の子達と田舎の子とで、頭に血が上るのと北枕で寝るのと、どっちが危険か話し合いました。田舎の子は譲りません。

 

このままではいつまでたっても眠ることができない、そう思った街の子が”自分は気にしないから北枕で寝てもいい”と言ってくれました。田舎の子は言います。

 

 

 

 

 

 

「ここでは気にした方がいい」

 

 

 

 

 

みな思いました(八つ墓村かよ)

結局、北を避けると全員分のマットが敷けないことがわかり、街の子数人がさっさと北枕で眠ります。田舎の子は眠る直前まで、その子達によからぬことが起こると案じていました。

 

翌朝、なんとしたことでしょう。

 

全員無事にすがすがしく目を覚ましたではありませんか。田舎の子は何かが宿ったような瞳で”まだわからないよ”と言いましたが、みな聞こえないふりをしました。

 

お日様が照っていたので、川で泳ぐことにしました。ドンブラコドンブラコと泳いでいると、いい匂いがしてきます。岸では引率のお爺さんお婆さん達が、バーベキューを用意してくれていました。みんな大喜び、鉄板に駆け寄ります。ピーマン・ナス・トウモロコシ、地元の野菜に肉の焼ける音が食欲をそそります。泳いで腹ペコだった街の子たちと田舎の子たちは無言で貪り食いました。

 

そうしていると、ふいに藪の方から悲鳴が上がります。お爺さんがマムシを持っていました。お爺さんがからかい半分の声で言いました「ヘビはうまいんだぞ」

 

田舎の子は思いました。(バカらしい。これだけおいしいものが並んでいるのに、わざわざ蛇なんか食うやつがどこにいる。)しかし、子供たちに乞われるまま蛇はあっという間に皮を剥がれ、食べやすい大きさにカット、鉄板に並べられてしまいました。街の子たちがうまいうまいと食べている姿を横目に、田舎の子は思います。

 

 

(都会っ子って超野蛮)

 

 

最終日の夜、ゲームをすることになりました。ルールは簡単、ズボンの後ろの部分に尻尾のように紐を挟み、抜き合うのです。紐を抜かれたら負け、一番多く紐を引き抜いた人が勝者ということでした。田舎の子は仲良くなった街の子も含め、数人でチームを作り”お互いの尻尾は引き抜かない”と約束を交わしました。

 

スタートの合図が鳴り、みなが走り出します。テンションの上がった田舎の子は目の前の紐を思いっきり引きました。振り向いたのは、さっき約束を交わしたばかりの街の子でした。言い訳をする間もなく、田舎の子は約束を交わした別の街の子に紐をとられ、別の街の子はやはり約束を交わした別の田舎の子に紐をとられます。チームは呆気なく全滅してしまいました。

 

そうして気まずい朝を迎え、みんな特に別れを惜しむこともなくそれぞれの家に帰って行きましたとさ。おしまい。

まちのねずみといなかのねずみ―イソップ寓話

まちのねずみといなかのねずみ―イソップ寓話

 

   
 ↑↓小学生に街とか田舎とかあんまし関係なかった