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だからって終わってるわけじゃない

アラフォー、バツイチ、ヒキニート、だからって終わってるわけじゃない・・からツライのかもしんないけど

かき氷をお腹いっぱい食べるとどうなるか

隣のおばちゃん家がかき氷屋だった。

 

昔懐かしい手で回して氷を削る金属の機械があったのだ。おばちゃんの家は普通の民家だったが夏になると「氷」の旗を掲げ、期間限定のかき氷屋さんに変身した。

 

私たちはそれをサインにお小遣いをもっておばちゃんの家に出かけた。隣の家はキンキン声の明るいおばちゃんと優しいおじちゃんの二人家族でいつも私や兄に親切に接してくれた。

 

「遊びにおいで」

 

と言われていたけれど、人見知りだったのでかき氷を買いに行くだけだった。おばちゃんの太い腕で機械を回すあの音。おばちゃんのかき氷は格別で

 

(一度はお腹いっぱい食べてみたいものだなぁ)

 

と思っていた。ある日幼馴染の兄妹が遊びに来た。そのときすでに私はかき氷を1杯食べた後だったのだが、隣家がかき氷屋だと知ると食べたいと言われつき合いでもう1杯食べる。

 

しばらくすると幼馴染兄妹の兄のほうが親からお小遣いをもらってきた。千円札を掲げて

 

「これでかき氷食べ放題だ」

 

と言った。フレンドリーな幼馴染兄妹はおばちゃんと仲良くなり家に上げてもらう。私はすでにお腹がたぷんたぷんいい始めていたのだがせっかく家に上げてくれたおばちゃんおじちゃんに自分だけ

 

「いらない」

 

とは言い出せず、かき氷を食べ続けた。ようやくお金が尽きてそろそろ帰ろうかという雰囲気になった頃、急に限界がやってきた。

 

 

 

 

(やばいやばいやばいやばいやばいやばい)

 

 

 

「どうも、お邪魔しました」平静を装うが頭とお腹の中はパニックだった。家はすぐ隣、走って帰れば間に合う。そう思って立ち上がった瞬間

 

 

 

盛大に吐いた。

 

 

 

畳は惨憺たる状況。おばちゃんとおじちゃんは気にしなくていいと言ってくれたが、恥ずかしくてそれからかき氷を買いに行かなくなった。人生で一番かき氷を食べた日は人生で一番かき氷を吐いた日だ。

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