だからって終わってるわけじゃない

・・からツライのかもしんないけど

かわいい人

File No.19 リア王

ドライバーあるあるだと思うが たまにワンコがのっていることを 知らせるステッカーや磁石のやつを 貼っている車をみかける 大抵は道路標識の「動物注意」を 模したデザインで 山吹色の背景にワンコをかたどった 黒いシルエットが描いてあるだけなのだが 「…

File No.18 フレンドリーが過ぎる幼児

風は少し冷たいけれど 日差しは夏を引きずっている そんな平日の午前だった 私はスーパーでの買い物を 済ませ、車に荷物を積み 込んでいた 助手席のドアを閉めた瞬間 何か聞こえた気がして 振り向くと 頭上に幼児がいた 隣のワゴン車の窓からおもっきし乗り…

File No.17 ハルミちゃんのお兄ちゃん

小学生の頃、よく遊んでいたのが2つ年上の女の子ハルミちゃんだった。 ハルミちゃんは3人兄弟の末っ子で 上にお兄ちゃんとお姉ちゃんがいた。 気が強く面倒見がいい性格で 男子との決闘の際も先陣をきって闘っていたし (決闘を仕掛けたのもハルミちゃんだ…

File No.16 新手の変態

チャットで変態とエロ話をしている変態女と思われていそう だが、普通に同性と話したりするし 時に恋愛相談を受けたり 「世の中変態ばかりじゃないよ」と励まされたり 爽やかな展開で終わるケースもたまに、だがある。 その中で一番奇妙なやり取りをした人の…

File No.6 最低人間s

「かわいい人」というくくりで今まで出会ったおもしろい人・ちょっと変な人やイラっとする人たちを紹介している。兄は決してかわいくないが、視点を変えることで幼い頃のトラウマ思い出がプラスに転化できるのではないかという思いからこれを書いている。 「…

File No.15 花に名前をつける人

社会復帰にむけて、散歩をしている。 といってもちょっと遠くのコンビニ目指して歩くだけ、車では一瞬で見過ごしてしまうような小さな発見がある。 例えば家の近所の歩道には何故だかパチンコ玉が転がっている。 きのうだけで2コ落ちていたから毎日集めれば2…

File No.14 クニマサおんちゃん

父の同僚に「クニマサおんちゃん」という人がいた。 父よりだいぶ年下そうに見えたクニマサおんちゃんは、リーゼントのような髪形をしていて一見すると怖そうだったけど、ノリが良く小学生だった私や兄と対等に遊んでくれた。 家に父の知り合いが来る時は、…

File No.13 くどいSiri

人工知能の反乱は間近に迫っている と思う。2000年になって17年が過ぎようとしている、バックトゥザフューチャー2で描かれた未来を私たちは追い越してしまった。空飛ぶ車はないけれどロボット技術は急速に進歩し、A.Iの存在もぐっと身近に。 これからの未来…

File No.12 ユミちゃんのお母さん

小学生の頃、ユミちゃんという仲の良い友達がいた。 家も近く、しょっちゅう遊びに行っていた。 「いらっしゃい、ゆっくりしてってね」 ユミちゃんのお母さんはおっとりしていて、私達が遊んでいると手作りのクッキーを差し入れてくれるとても優しい人だった…

File No.11 ペッパー君

彼にはずっと興味があった。 購入した方のブログやお笑い芸人さんのペッパー君との逸話を読んだりして、密かに情報を集めていた。 ペッパー君と話したい話を聞きたい。日に日にその欲求は高まっていく。そういえば知り合いがソフトバンクに用があると言って…

File No.10 キャベツ兄さん

定食屋に行った。 他に誰も客はおらず私たちはいつも通りの物を頼んだ。元々接客が丁寧な店だったが、彼は群を抜いていた。 「水をお注ぎいたしましょうか」 考えている間にコップをとられ鮮やかに水が注がれる。3人分のコップを満たすとにこやかに去って行…

File No.9 パラパラ青年

ブログで知り合った男性に地元を案内している時、1つ事件があった。 展望台に上った帰り道、来た時とは別の道に迷い込んでしまったのだ。引き返すこともできず、狭い山道を進んでいくと、急に視界が開け広場に出る。「わー」と声を上げたのは眼下に広がる景…

File No.8 鏡の中の裸族

プールはいい。 なにがいいっていつ行ってもお水がたくさんあってたぷたぷしているの。たまらない。「プールサイドは走らないでね」と立て札が立っているが、横になるのはいいのかしらん。決して邪魔にはならないから胎児のポーズで横たわりじっと水を眺めさ…

File No.7 棒お姉さん

某ホームセンターで働いていた頃、毎日のようにちょっと変わったお客さんが現れた。商品のことを聞かれ応えるとほぼ例外なく怒鳴り出すブチ切れ爺さん(常連)や 「ひょっとこやるんだヒゲかくやつない?」 とひょっとこへの変身願望の強いおじさん。ギザギ…

File No.5 かなえちゃんの読書感想文

かなえちゃんとはそんなに仲が良かったわけではない。 かといって仲が悪かったわけでもなく、ただ小学校で少々成績が良いグループの一人としてお互いの存在を横目で認識していたくらいだった。かなえちゃんも私も活発な部類だったがジャンルが違ったのか競い…

File No.4 となりのナナミちゃん

新婚当初、住んでいたアパートの隣に3人家族が住んでいた。30代らしき夫婦に娘が一人。娘はナナミちゃんといって天真爛漫で誰にでも明るく挨拶してくれる一見大人が好む子供像そのものであったが 私にとってはなかなか謎の人物であった。 ある夕暮れ時、…

File No.3 金髪のお兄さん

昔、彼と同棲していた頃ワンルームのアパートに住んでいた。 川沿いで眺めの良い部屋だったが、なにせ風当りが強く外に洗濯物を干したら物干し竿ごと川にふっとばされそうな場所だった。 そのせいかは知らないが入居者は少なく、隣にもその隣の部屋にも人の…

File No.4 ロカビリーおじさん

高1の秋、生まれて初めてナンパというものを経験した。 駅ビルに一人で買い物に来ていた時だった。確かにフォルムはかわいい部類に入っていたかもしれない髪は当時流行していた外巻きカール、ミニスカートにニーハイソックスを穿いていたからだ。しかし買い…

File No.3 コンビニ店員

コンビニの店員がふざけている。 早朝にカフェラテを買いに行くと必ずいる10代後半~20代前半と思しき青年。いつも客がいようがいまいがお構いなしでもう一人の女性店員に話しかけている。私が近くで商品を選んでいようと声のトーンが下がることもない。この…

File No.2 河童

河(かわ)の童(わらし)と書いて「かっぱ」と読む。 私は河童を見た。 大きな川へ犬達を連れて散歩に行ったときのことだった。夏になると水浴びを兼ねて遠くの川に足を延ばす。水は小さな滝を作って涼し気に白波をたてていた。 犬達が、夏の日差しを吸収し…

File No.1 アクロバティック大家さん

以前住んでいたアパートは2階だった。築10年を過ぎていたが、手入れが行き届いていて入居する前、中を見せてもらった時も古い印象はまったく感じなかった。 しかし、住んでみるとちょいちょい不具合がでてくる。 引っ越しが完了して3日目。 トイレの換気…