だからって終わってるわけじゃない

アラフォー、バツイチ、ヒキニート、だからって終わってるわけじゃない・・からツライのかもしんないけど

アニサキスハル3 ―キャバクラの人間模様―

ヒメちゃんは、我が家で初めて迎えた血統書付きのワンコだ。 父の知り合いがオスとメスを飼っていて、子犬が産まれたからと1匹分けてくれたのだ。 家では野良育ちの流れ者や引き取り手のない雑種犬しか飼った経験がなかったが、それだけ犬の扱いには慣れて…

アニサキスハル2 ―あからさまに嫌そう―

兄と犬との出会いは突然だった。 家族でドライブしてた際、たまたまわんわんフェスなる看板を見つけて寄ってみることにしたのだ。 「色んな種類のワンコが集まってるんだって」 「ボステリいるかもな」 兄はジョジョの奇妙な冒険を読んで以来、ボストンテリ…

アニサキスハル1 ―ちょうどいい季節―

兄は犬が好きだ。 昔っから動物がたえなかった家なので自然といえば自然なのだが、いい年して浮いた話の1つもないせいか兄の犬熱だけが年々高まっているように思う。 休日の昼間 ふと見ると膝に犬を乗せ、世界の犬図鑑をめくっている。 車の助手席にはワン…

褒めて伸ばした才能

家の犬、警戒心が強く、他人が近寄ると 吠えるし噛みつこうとしてしまう。 散歩も常に前のめり、力いっぱいひっぱるので 目は充血し、ヨダレをたらしてゼェゼェ歩く様はまるで 地獄の番犬ケルベロス 母は 「あんたが大人しかったらどこにでも連れていけるの…

裏目

「顔、黄色くね?」 やぶからぼうに兄が言った 年も年だし肌がくすみがちの日だってある 私は気にしなかった 「なにアンタ黄色い顔して!」 母が叫んだ はいはい 二人が揃って私に文句をつけるのも 珍しいことではない そのうち収まるだろう とのん気にかま…

火を使わないフランス料理

ハルミちゃん家に遊びに行くと たまにハルミちゃんのお姉ちゃんも加わることがあった。 お姉ちゃんのヨシミちゃんは強気なハルミちゃん とは違い優しい性格だった。それに 新しい遊びを考える天才で お母さんのメーク道具を使って バービーちゃんを夜の女に…

アンバボ脳

昼間、映画を見ていたら 母が横に座る 始まってだいぶたっていたので簡単に内容を 説明した。 「この人は事故で脊髄を損傷しちゃって車椅子なのね で、この人は最近介護人として雇われた」 「知ってる」 なんだ、犬と遊んでると思ってたけど ちゃんと見てた…

わがまま娘 -恐らく史上最年少のマウンティング-

「これこれ、私が欲しかったやつ」 幼馴染の家、私はテレビを指さしながらミシン事件をボヤいていた。 「チラシまで見せたのにさ」 「ショックだね」 「しかも兄と二人して説教だよ」 「え~」 意地悪な母と兄に叱られる日々、唯一理解者である父は不在がち…

わがまま娘 ー失われたクリスマスー

小5までサンタを信じていた クリスマス前になると欲しい物を書いた紙を神棚に供える。 一番天井に近いからという理由でそこに置いていたのだが、和洋折衷も甚だしい。 それに知らないおっさんが屋根裏から手を伸ばし、リストを持っていくことを想像するとめ…

兄のパンティー

兄は子供うけがいい。 そしておばさまうけもいい。 神経質で外面だけ良いのが 清潔感があり優しいと解釈され 好青年に映るのだろう 犬好きのハンニバル (人肉を食わないだけで思考回路は一緒) と思っている私には 私を選ばず兄に近づく人の気がしれない の…

兄の願望

録画したプロジェクトランウェイを見ていたら インターフォンが鳴って、私は何とはなしに出て行った。 玄関を開けると 宅配便の爽やかお兄さん 大きな箱を抱えている 「あっ、どもー」 ハンコを取り出す手が震えた。 何故なら宅配便のお兄さんが抱えていたの…

File No.17 ハルミちゃんのお兄ちゃん

小学生の頃、よく遊んでいたのが2つ年上の女の子ハルミちゃんだった。 ハルミちゃんは3人兄弟の末っ子で 上にお兄ちゃんとお姉ちゃんがいた。 気が強く面倒見がいい性格で 男子との決闘の際も先陣をきって闘っていたし (決闘を仕掛けたのもハルミちゃんだ…

子供はワルが好き

兄は子供に人気がある。 親戚の子たちが家にくると真っ先に兄の元へ駆けていく。 金だと思う。 お年玉をエサに子供達をたぶらかしているのだ。 健全な心の持ち主である私(小5のお年玉で対話可能距離7メートルの無線機を購入)は経験上、子供に大金を預けても…

File No.16 新手の変態

チャットで変態とエロ話をしている変態女と思われていそう だが、普通に同性と話したりするし 時に恋愛相談を受けたり 「世の中変態ばかりじゃないよ」と励まされたり 爽やかな展開で終わるケースもたまに、だがある。 その中で一番奇妙なやり取りをした人の…

需要と供給 後編 ーIKKOさんに見せると言われれば一応見ておくー

キーボードを打つ手が止まった 気軽にボールを投げっこしていたらいきなり剛速球を返された気分だ。 戸惑いを察したのか彼が続ける。 「いや、さっき話してた女の子にも聞いたんだけどさ・・」 (聞いたのか?!)手がキーボードにかぶりつく。 「相手はなnと…

需要と供給 前編 ーインターハイ行ったやつと普通に練習してたしー

需要と供給 経済とかの難しい話は置いて ここではあるモノを必要とする人とそれを提供できる人の関係性を表すのに使っていく。 例えば、婚活パーティー 髪型もネイルもばっちり、服装もトレンドを取り入れ完璧とも呼べる女性がいたとする。しかし蓋を開けて…

沖縄編16 ー手握りは38度までー

博物館を出てタクシーを拾う。 劇場の入ったビルを指定したのだが、全然知らない道にたどり着いた。 「これ以上は車じゃいけないので」 とビルの裏手で降ろされる。 ヒールのない靴を持ってこればよかった、靴擦れが痛い。 運転手さんに教えてもらった通り進…

沖縄編15 ー他人のちんすこうー

おい おいっ なんで私はこんな所まできて他人のちんすこうをみている?! いい旅夢気分に浸っていたら、虹の斧で頭カチ割られた。 目の前の棚を蹴倒したい衝動にかられるが、もう一人の自分の声がそれをとめる。 「落ち着け、これは芸術。アートよ!ヴィーナ…

File No.6 最低人間s

「かわいい人」というくくりで今まで出会ったおもしろい人・ちょっと変な人やイラっとする人たちを紹介している。兄は決してかわいくないが、視点を変えることで幼い頃のトラウマ思い出がプラスに転化できるのではないかという思いからこれを書いている。 「…

沖縄編14 ー素晴らしい思いつきー

初日からレンタカーをホテルの駐車場に停めっ放しだ。 わざわざ借りる必要なかったかもな・・ 窓に流れる景色を眺めながら、タクシーの運転手さんに聞いてみる。 「海とか遠くまで送り迎えしたことってありますか?」 「・・・」 返事がない。たぶん、私の声…

沖縄編13 ―ちょんまげふんどし姿の女にしか欲情しないという変態的な性癖―

いつから起きていたのかわからない、手探りで携帯をとり時間を確認する。 4時だった。 旅の疲れ、室内と外気の気温差に適応しきれない体、眠り薬 それらをはねのけての4時間睡眠。 もう繊細なのか図太いのかわからない。 (オーケー、かえって都合がいいさ。…

沖縄編12 ー地獄編ー

「あなたは今、地獄にいます」 「・・じ、地獄ですか?」 「そうそう、これが現在を示すカードだから」 「ホントだ~けっこう地獄っぽいですね」 小さなテーブルをはさみ占い師さんとむかいあう。 カップルや観光客が物珍しそうな視線を残し、通り過ぎていっ…

沖縄編11 ー気回し女は楽しみ方を間違えるー

(修行めいてきた。) ロビーの椅子でうなだれる。 "来たからには元をとらねば"という朝食バイキングで胸やけ的な貧乏性が発動して、お笑いの予定を詰め込んだが、自分の体力のなさを計算に入れていなかった。しかも、席は全部前の方、ジャンプして頭から飛び…

沖縄編10 ーウケるーとキャーー

「ウケるー」 っていう人の気持ちを知りたい。 数年前から「ウケるー」という言葉をきくようになった。 「ウケるー」単品で使っているのはあまり聞かない、笑いながらだったり、笑った後だったり。たまに全然面白くないことを真顔で「ウケる」ということで、…

沖縄編9 ―モメタクナイ脳―

ホテルの前でタクシーを捕まえた。 運転手さんは快活な人だった。話しを聞いているうちにあっという間に目的地に到着、メーターを見て私は千円札と端数分の10円玉を置いた。 ドアを開けられしばし見つめあう。 お釣りの「お」と口を開きかけた瞬間、稲妻に打…

沖縄編8 ―キレた聖女―

4時半に目が覚めた。 寝心地の良いベッド、静かなホテル、移動の疲れ、眠り薬。 全てを跳ね除けての4時間睡眠。 「どういうことだよ」 自分に文句を言いつつ、起きてしまったものはしょうがない。 きのうの残りを食べながらテレビのスイッチを押した。 画…

沖縄編7 ー正しいホテルの選び方ー

ビジネスホテルが好きだ。 お風呂にトイレ・立方体のお手本のような冷蔵庫。狭い室内に必要なものが全部そろっている。ドライヤーの風力不足や夜中の物音など問題点はあるものの、ドライヤーは家からもっていけばいいし、廊下に遠い方に枕を置いて耳詮をすれ…

沖縄編6 ー無感動観光ー

ビーチは空いていた。 私の他にはカップルが1組と観光客らしい人たちが数人、ぽつんぽつんと歩いているだけだった。日傘を差し、砂浜に足を踏み入れる。 (ようやく来たのね) 沖縄に来た目的の1つは海だ。絵にかいたような白い砂浜に青い海、それらを眺めな…

沖縄編5 ー心を開いてー

レンタカー会社に着くと運転手さんがドアを開け、荷物を降ろしてくれる。 「はーい、どうぞ~」 その声はとても優しく、お客を無視するような人の「はーい、どうぞ~」ではない。きっと私の挨拶が聞こえなかっただけなのだ。あの後、何も気にせず話しかけて…

沖縄編4 ー一番安いところー

「うえええええ」音・及び胃の内容物をひとかけららも放出することなく無事、沖縄に着陸。 荷物を引きずって外に出ると、むっとした空気が数百キロ南下してきたことを教えてくれる。 レンタカー乗り場へ向かう。 沖縄独特のルールかは知らないが、レンタカー…